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2007年2月 2日 (金)

NHKカルチャーアワー人と自然「昆虫と植物の世界」:第16回(2007-01-22)木村義志/外来動物の現実と社会 で,アカミミガメ,ワニガメ,カミツキガメなどの話

 「NHKカルチャーアワー 人と自然」が面白い。前期4~9月の「海に生きる生物達」も面白かったが,今期10月からの「昆虫と植物の世界」も面白い。とくに,第10回からの科学ジャーナリストの「木村 義志」さんは,好著「机の上で飼える小さな生き物」の著者でもある。「机の上で飼える小さな生き物」の題名に反して,後半は机の上ではとても飼えない亀の話が載っていて,これが大変面白かった。当時はこんなことを書いていた(ニフティのペットフォーラム「甲羅同盟」にて)。

|最近買ったカメの本4
|99/08/14 19:46

(1) 「机の上で飼える小さな生き物」 木村 義志,株式会社 草思社,1999年7月1刷発行,1800円(税別),ISBN4-7942-0901-0。

 第1部 昆虫少年の飼育体験記 と 第2部 机の上で飼ってみよう,に分かれているのですが,圧倒的に第1部が面白いです。第2部はマニュアル的なんですが,それでも,ここあそこに,著者の体験が見え隠れしているのが面白い。適度な脱線も魅力です。爬虫類篇の冒頭で「可愛がってもそれに応えてくれない魅力」とか説明しておきながら,すぐ次の「カメの飼い方」で「カメは爬虫類のなかではめずらしく,人によくなつく(ように見える)動物だ。人を見たら走り寄ってくる個体もある。」と始まる部分なんか爆笑でした。ここのところの括弧とか,前文からのつなぎもあって仕方なく入れたんだろうな,とか考えたりして。
「この本のタイトルからはずれるが」と前置きして,部屋でのリクガメの放し飼いと排泄物の話をしている部分も微笑ましかったです。「あとがき」で「もし世間体が気になるなら,子供をダシに使えばよい。いまさらカブトムシやミドリガメでもなかろうという人には,ちょっとマニアックで大人っぽい生き物の情報も掲載した。」と書いて,ウミガメの話まで書いているのも(もちろん,著者はウミガメの飼育を勧めてなんかいませんが),面白いところです。あと,写真が一切なく(表紙扉の著者の4歳の頃の写真が唯一!),すべてイラストになっているところも味があっていいです。

 ・・・ 脱線した。話を元に戻そう。で,第16回の題名は「外来動物の現実と社会」(飼っていた動物を野に放す)。題名から期待されるように,各地の川や池でカミツキガメやワニガメが見つかる話から始まり,ブラックバス,ミシシッピーアカミミガメ,アオマツムシ,そして在来種についても棲んでる場所から他の場所に移動することから派生する問題(琵琶湖のアユを他の川へ移動したら,他の魚まで混じって放流することになってしまった)などにも触れていて,大変興味深い。とくにアカミミガメは30分の番組中,7~8分もの長い時間を割いて説明していて,なかなか聞き応えがある。

・輸入量(ピーク時百万匹)
・お菓子の景品だった話(テレビで宣伝していた!)
・外来生物法の指定種になっていない理由。野外での繁殖が確認されていない。捨てられたもの。
・河川整備により,アカミミガメも日本の在来の亀も産卵場所を奪われ,そのため捨てられた亀が目立つようになっている。
・奈良の興福寺の猿沢池(産卵場所は無し)の浚渫工事(10年前,水抜き)の際の,亀600匹の比率についての話。アカミミガメが最多と予想するも在来種が7割だったことの話。

 時間が短いため仕方ないのだろうが,映画「大怪獣ガメラ」に出てくるミドリガメの話(お菓子の景品の前年!)とか,なぜ猿沢池でアカミミガメが最多と予想されたかの根拠(アカミミガメ,イシガメは甲羅干ししたり浮いていることが多いのに対し,クサガメは潜っていることが多く目視での確認だけだと間違いやすいこと,とかも話して欲しかった。とはいえ,30分の話としてはなかなか興味深かった。お菓子の景品ではテレビのコマーシャルだったということは知らなかった。当時3歳頃だったから全然記憶がない。リアルタイムで見ていたのだろうなぁ,とその点はうらやましい。

 NHKカルチャーアワーは,テキストが販売されているのもあるが,「人と自然」シリーズは出ていない。まったく残念なことだ。NHK番組表( http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/index.cgi )でも,各回の題名が載っていなかったり,まったくの手抜きなので困る。で,ついでなので,今までの放送リストをまとめてみることにする。

【今までの放送リスト】「NHKカルチャーアワー 人と自然」
第1回(2006-10-02)奥本大三郎/虫と遊びの文化
第2回(2006-10-09)奥本大三郎/花鳥風月に根ざす美意識
第3回(2006-10-16)奥本大三郎/日本人の目は接写レンズ
第4回(2006-10-23)奥本大三郎/セミとキリギリス
第5回(2006-10-30)奥本大三郎/日本風景論
第6回(2006-11-06)奥本大三郎/羊を知っていますか
第7回(2006-11-13)奥本大三郎/美しい誤解
第8回(2006-11-20)奥本大三郎/鎮守の森
第9回(2006-11-27)奥本大三郎/すべては風土から
第10回(2006-12-04)木村義志/人間は自然を家におきたがる
第11回(2006-12-11)木村義志/生き物を飼うことの意味
第12回(2006-12-18)木村義志/飼育で自然を読み解く
第13回(2006-12-25)木村義志/生き物を買って飼うこと
第14回(2007-01-08)木村義志/虫売・金魚売の今昔
第15回(2007-01-15)木村義志/飼育のマニュアル化
第16回(2007-01-22)木村義志/外来動物の現実と社会
第17回(2007-01-29)木村義志/飼育動物の死について考える

【放送】
NHKラジオ第2
  毎週  月曜日 21:30~22:00
  再放送:火曜日 11:00~11:30

来週第18回からは,木村義志さんから変わって,塚谷裕一さん(東京大学大学院教授)になるそうだ。題名は「植物とスキマとクローン」(第17回最後での次回予告)とのこと。
   http://www3.nhk.or.jp/hensei/program/p/20070205/001/06-2130.html
にはやはり題名は書いてない。

【訂正と補足】
 「NHKカルチャーアワーは,テキストが販売されているのもあるが,「人と自然」シリーズは出ていない。」と書きましたが,事前には出てませんが,後から出ることはあるようです。あらためて検索してみたところ,
http://www.yamashina.or.jp/nhk_culturehour.html
「NHKラジオで好評だった所員のレクチャーが本になりました
 2005年に放送されたNHKカルチャーアワー「人と自然」『われら地球家族“鳥類”』(下記)が、本にまとまりました。
   山階鳥類研究所編
   われら地球家族 鳥と人間
   日本放送出版協会
   1600円+税
   ISBN 4-14-081105-6
これも当時面白かった。今みたいにMP3化はしておらず,HDD内蔵のラジオサーバー(独自ファイル形式)で聞いては消していたし,アンテナがはずれて録音失敗した回もあった。本で出たことは嬉しいことだ。2005年5月30日「デコイを使ったアホウドリの繁殖コロニーの移動(佐藤文男)」は面白かったし,その後も新聞やら何やらで記事を見かけることも多い。

2007-02-01 懶道人(monogusadoujin)

【2007-02-03 訂正】
 誤:「外来生物保護法」 正:「外来生物法」。

【参考】
http://www.janjan.jp/book_review/0607/0607037185/1.php?action=table&msg_article=47187
JanJan/週の本棚/われら地球家族『鳥と人間』を読んで 2006/07/05 吉田みほゑ

【関連項目】
http://midorigame-ferret.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_6419.html
亀のラジオ番組をタイマー録音しメモリオーディオで聴く

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